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SL-C3000 USBホスト機能


C3000写真
公式FAQでは非対応としてありますけれど、SL-C3000はUSBホスト機能を内蔵しているようです。SL-C3000のUSBの口は、USB On-The-Goという、他のUSB周辺機器とつなげられる(限定的な)ホスト機能を持たせることのできる規格のMini-ABコネクタらしいです。通常のMini-Bだけでなく、ホスト用のMini-Aも使える形です。

実際問題、USBキーボードを繋げばドライバも何も設定せずにそのまま使えます。ただし、ほとんど見かけないUSBホスト用のMini-Aケーブルが必要になります。単純に純正Mini-Bケーブルに市販のUSB延長メス-メスアダプタ経由で挿しても使えません。通常のMini-BのUSBケーブル(SL-C3000付属品や市販のクルクルケーブル等)はID pinがGNDに接続されていないので、ホストとして動作しないようになっているようです。USBホストとして使うときのMini-Aプラグ側はPIN4(ID)とPIN5(GND)が10Ω以下で結線している必要があるそうです。Mini-AはシグマリオンIIIで採用されています。シグマリオンIII用純正Mini-Aケーブル(USB変換ケーブル N001M)は4千円以上と高いので、自作するのが一番安上がりでしょう。
ぼくは面倒なので、日本橋のモバイル専科でPocket USBホストケーブルを税込1890円で買ってきました。このケーブルはシグマリオンIIIと共通で、pocketgamesさんでも扱っている模様です。

まずはFILCO FKB77miniで試すと、不具合なしに快適に利用できました。このキーボードは幅222mm×奥行103mm×厚15mmのキーボードで喫茶店の小さなテーブルの上でも場所をとりません。それなりに速打ちしても特に問題なく日本語を打てています。外付けキーボード使うくらいならノートPCの方が良いと思っていましたけれど、なかなか便利です。お気に入りのソフトたちで試します。SatoshiさんのZEditorや、inueさんのFileLaunchを操作してみると非常に快適です。ALTキーでプルダウンメニューの操作ができるので、違和感がありません。今までPalm用やPocketPC用のキーボードは買ってはみるものの結局使わなくなってしまったのですけれど、これだけPCと似た操作感で扱えるならいいかもしれません。
yaktyさんのKeyHelper AppletがVersion 1.1.7でC3000対応したので早速入れてありました。
$ khctl disable
で無効化して使います。今回keyhelper.xmlは一からやりなおして最小限の設定にしてあるので、気になるのは「/」と「,」の入れ替えくらいですけれども。


C3000写真
京ぽんユーザーではないので、これまでUSBホスト機能にはあまり興味がなかったのですけれど、意外に便利なのかもしれないと思うようになりました。この一年くらいUSBフラッシュメモリをPCで頻繁に使っています。これを使えるとデータ交換の際、便利になります。
USBフラッシュメモリを挿してみます。ランプが点きました。ドライバを入れたりしなくてもそのままで大丈夫なようです。

bash-2.05$ dmesg | tail
usb-storage: Attempting to get CSW...
usb-storage: Bulk status result = 0
usb-storage: Bulk status Sig 0x53425355 T 0x6bd R 0 S
tat 0x0
usb-storage: scsi cmd done, result=0x0
usb-storage: *** thread sleeping.
 sda1
WARNING: USB Mass Storage data integrity not assured
USB Mass Storage device found at 2
usb.c: usb-storage driver claimed interface c3ed56a0
USB Mass Storage support registered.
dmesgで見ると、今回は/dev/sda1として認識したようです。マウントして、inueさんのFileLaunchでファイルコピーなども試します。
bash-2.05$ sudo mount /dev/sda1 /mnt/usbstorage -o umask=000
何の問題もなく読み書きできています。なお、sudoはFileLaunchをインストールするときにあらかじめ入れてあります。
bash-2.05$ sudo umount /mnt/usbstorage
取り外して、他のUSBフラッシュも試します。


C3000写真
実は、C3000は自分にとっての実用品の設定をしようと考えています。ぼくが普段持ち歩くものとして、iFP-899を挿してマウントします。1GBのmp3プレーヤーです。
dmesg | tail -20で見ると、/dev/sdaとして認識されていました。なので以下のようにマウントしました。
bash-2.05$ sudo mount /dev/sda /mnt/usbstorage -o umask=000
mplayer-w100でOgg Vorbisの音楽データを再生してみます。全く問題ないです。
発売日に一番驚いたのは、純正のMovie PlayerでMPEG2が再生できたことでした。公式FAQでは対応していないことになっていますけれど、なんだか普通に再生できます。もちろんPC向け高ビットレートMPEG2はコマ落ちします。「ビットレートが1Mbps以上のファイルは正しく再生できない可能性があります 再生しますか?」と表示されるので、「はい」を押すとコマ落ちしながら再生します。
阿川さんのmplayer-w100もインストールしてあります。もちろんC3000はATI Imageon 100を内蔵していないので、動画は-vo W100でなく -vo fbdevで再生しています。今回は純正Music PlayerがOggに対応していないのでmplayerを使用しました。


C3000写真
他のUSBフラッシュや、メモリースティックUSBアダプタも読み書きできています。USBマスストレージクラスは問題ないようです。dmesgで/dev/sda1なのか/dev/sdb1なのか/dev/sdc1なのか確認してmountすれば良いだけです。

bash-2.05$ sudo mount /dev/sdb1 /mnt/usbstorage -o umask=000


C3000写真
手許にたまたまあったUSBライトを挿すと綺麗に点きます。SL-C3000であまり遊ぶつもりはなく、気に入ったソフトを入れて実用にしようと思っているので、この辺にしておきます。

USBホストで色々なことができる可能性があることを実感しました。
USBホストについては、従来、Zaurus用REX-CFU1ドライバで色々な成果が上がっていました。C3000で標準装備になったのでようやく試しまたけれど、こんなに便利だったのかと驚いています。特にキーボードはシャープが公式にサポートする純正周辺機器で出しても十分売りになりそうに感じました。


Zaurusのネタ帳で「Zaurus SL-C3000 USBホスト 動作状況一覧」、「Zaurus SL-C3000 で USBホストを使って USB接続」というページが作られ、詳細な報告が公開されています。ダウンロード ファイルのページでは、AH-K3001V SL-C3000 2.4.20 自己責任利用モジュールやBUFFALO LUA-KTX SL-C3000 2.4.20用 モジュールが公開されています。(11/18/2004)



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文市(あやち)=青野宣昭