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鞆の浦

輪行写真


西へ

三連休なのに、ぶりかえした風邪を直そうと一日休養。寝て過ごしたけれどやっぱり調子が悪い。土曜の夜行で九州方面にでも旅行しようかと思っていたけれど没にします。
日曜、早朝に起きて青春18きっぷで西へ向かう計画で目覚ましを5時半にセット。起きたら9時前。こりゃあかん。のんびり巡回して身仕度、10時半を回ってからトレンクルで出発。いつものツーリング用バッグではなく、街歩きや六甲山お散歩に使うへなへなのバッグ。どうせこの時間では汽車で移動するだけで一日終わってしまうだろうから。
甲子園口の駅前商店街のパン屋さんでサンドイッチを買い、JR神戸線で西を目指します。芦屋から新快速。神戸を過ぎてからサンドイッチを腹におさめ、Treo90でテキスト閲覧。
姫路で三原行きに接続。座ってTreo90のメモで輪行記を書きはじめます。トレンクルは脚のあいだに挟んでいます。長距離の汽車旅だと本当はクロスシートの方が楽だけど。姫路-岡山間は米原-大垣間と一緒で、抜ける方が大事。あ、Treo90の充電用アダプタ置いてきたけど、書きかけのデータはIrで移せるのかなあ。
早速試してみると、問題なくビームされて、SL-C700上でテキストファイルとして保存できました。
いつの間にかうたた寝してしまい、目覚めると岡山です。乗客が一斉に降ります。クロスシートに移動します。
Treo90で小説を読みます。瀬戸内の景色を眺めます。体調は思わしくありません。尾道水道が見えます。終点三原で20分ほどの待合せで下関行きに連絡です。広島に16時半頃に着く計算なので、今回は広島で降りることに決めます。明日体調が良ければ、鞆の浦辺りを走ろうかな。


広島

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広島駅の改札を抜け、福屋デパートの11階に上ります。朝からサンドイッチ一つだったので空腹です。みっちゃん総本店でいか天玉子入りのお好み焼き。ヘウ゛ィな八昌やこってりした胡桃屋に比べるととてもあっさりしています。おやつ感覚でぺろり。
窓から夕陽が見えます。少しだけ日が長くなりはじめているかも。
福屋を出て橋の上でトレンクルを組み立てます。少し南に走らせ、パストラルという比治山橋のケーキ屋さんに入ります。


パストラル

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牧歌、パッションのシブースト、バレンシアの三つのケーキを頼みます。
わずか生地に乾燥を感じたものの、なかなかおいしいです。素朴な味に良さがでています。
ミルクティーはアッサムで、三杯目はとてもおいしく濃く淹れられました。うれしい。ひさしぶり。
お茶とケーキを楽しんでいる間に、外はいつのまにか真っ暗になってしまいました。やっぱりまだ夜は早いなあ。
Treo90の解像度にそれほど不満は感じませんけれど、かな漢字変換はいただけません。言葉を綴るには邪魔が多く、HP100LXでFEP100でケーキデータベースを書いていた頃を思い出します。言葉の最初の子音だけ英文字にされたりしてしまいます。だめだ。それ以外はちっちゃくって可愛いやつです。でも、電池の残りがもうあまり多くないので、明日は使えません。IrでSL-C700に書きかけのテキストを飛ばします。
さてSL_C700で続きを書くと・・・ラク! いやあ、やっぱり機能的にはC700は最高です。


翌朝

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朝5時45分にカプセルホテルを出ます。真っ暗で、グリーンムーバー一台見かけない広島の街をトレンクルでとばし、広島駅に行きます。6時5分の始発山陽本線で東を目指します。駅で買ったサンドイッチにぱくつき、のんびりします。体温が下がってくると寒い。ジャンパーを着込み、mp3プレイヤーをONにします。そのまま寝てしまいます。目覚めると尾道。夜はすっかり明けて、朝日が尾道大橋にかかっています。


福山

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伸びをして身体をほぐします。福山駅で下車。トレンクルを組み立ててさあ出発です。まずは明王院へ行きます。五重塔。そういえば、もしかしてこれが初詣だったりして。
明王院から川沿いの道をトレンクルで快走します。時速30kmを超えると息が切れます。無印トレンクルじゃきついや。だんだんとスピードは落ちて時速20km−23km程度に落ち着きます。海に朝日が昇り、その太陽目指して走って行きます。空気はしんと冷たく、気持ち良いです。
やっぱトレンクルじゃしんどいなあ、などと思っているうちに、道は川を離れ、沼隈半島に入って行きます。走っているうちに身体が自転車に慣れてきて、もっと前傾姿勢を求めてブレーキ台座をつかんでこぎ始める頃に、鞆の町に入ってしまいました。


鞆の浦

輪行写真
トレンクルのサドルをぐっとさげてお散歩モードに突入です。鞆の浦古寺巡りの石畳をのんびりゆっくりトレンクルに乗って歩きます。
沼名前神社で缶コーヒーを一本飲んでから、鞆城跡の福山市鞆の浦歴史民族資料館に入ります。北前船の航路などの展示を眺めて一休みします。


輪行写真
鞆の浦港とその周辺の古い家並みをお散歩します。良い感じ。鞆の町は歩いて回るにも良さそうです。
市営の渡船場に行き、トレンクルを折り畳みます。大人一枚に加え小手荷物60円券を買って乗船します。


仙酔島

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あっと言う間に仙酔島です。
トレンクルを組み立てます。仙人が見とれて酔うというのもうなずける美しい島です。白い砂浜と仙酔層の岩脈を眺めながら、遊歩道を進みます。階段が多く、頻繁に担ぎが入ります。トレンクルなので楽々。いいぞ。


輪行写真
遊歩道は所々に説明板があります。仙酔層といわれる地層や、断層について書いてあります。
白い砂浜で家族連れが遊んでいます。静かで良い所です。1-2家族連れしかみかけません。自転車に乗っているのを見つけた子供が指さして声を上げます。「こんにちは〜」と声をかけるとおぎょうぎよく「こんにちは」と頭を下げます。


輪行写真
だれもいない海岸にトレンクルを停め、バッグも降ろして砂浜に座り込みます。波の音を聞きながらのんびり。SL-C700を取り出してぱちぱち。


輪行写真
しばらく寝転がったりしてから、帰途につきます。山を登るので帰りは担ぎの連続です。頂上まで行くのはあきらめ、途中の展望の良い場所まで上り、景色を眺めます。
鞆の浦が一望できます。さきほど鞆の町から眺めた仙酔島と丁度逆からの景色です。鞆の浦は瀬戸内海第一の景勝地というのも、嘘ではないかもしれません。


輪行写真
さくっと下りて港です。誰もいない渡船場では、帰りの乗船券を売っていませんでした。どうやら往復の運賃だったようです。たしかに他の交通機関がないのだから帰りの改札は省ける道理です。
渡船場から遊歩道と反対の海岸を眺めると、人の通らぬ小さな白い砂浜が山腹に囲まれ静かに横たわっています。
素敵な仙酔島を後にして、鞆の町に戻ります。さて、腹も減りつつあるけどどうしよう。


沼隈

せっかくだから、このまま沼隈半島を一周して尾道を目指すことにします。トレンクルを組み立てGo! 鞆の町を抜け、平の港の細い道を通ります。平から街道までの上り道を、軽自動車の後ろにぴたりとついて気合で上ります。くう、しんどい。後山との分岐点に出る頃にはへろへろになってしまいます。
トンネルを抜けると下り。海と島が入り組む景色の中をトレンクルは走っていきます。意外に半島の西側の方が開けている感じです。ゆるいアップダウンを走ります。BD-1ならフラットで快適な道と言うところですけれど、トレンクルだとわずかな上り気味の道で体力を削ります。あ、向かい風なんだ。トレンクルで前傾姿勢をとるには腕をきっちり曲げてひきつけないといけません。ハンドルがあと30cm前に欲しい。
どうやら、疲れているのでしょう。あ、食事していないからエネルギー切れか。思い当たって、尾道の朱華園の塩味焼きそばを目指すことにします。延々走って、2号線に入る頃にはもう無意識にペダルをくるくる回しているだけになります。疲れ果てて、あまり物を考えられなくなってしまっているのに、足はくるくるくるくる一定のペースでペダルを回しています。腕が疲れて、無理に前傾姿勢をとることもできなくなっています。それより、脚が疲れてきて、道の段差で腰を浮かすのがしんどく感じます。


尾道

輪行写真
山陽本線の線路と造船所の間を走りながら、もうお尻が限界な気がしています。ツーリングで距離50kmを超えると、自転車の居住性が大きく影響してくる気がします。BD-1だったらまだ余裕があるはずですけれど、トレンクルでは限界です。
ようやく尾道大橋をくぐり、尾道市街に帰ってきました。懐かしい尾道の町。2号線を離れ、海よりの路地にトレンクルを進めます。やがて商店街に入ります。たまらず、トレンクルから降ります。押して歩きます。商店街だからですが、それ以上に、もうお尻が限界です。これ以上サドルにまたがっていることができません。ボディージオメトリースポーツにしてはあるものの、段差の激しい道を延々走り、途中で担ぎもあるため、姿勢を保っていられなかったためでしょうか。いえ、それよりもきっと空腹が一番の問題でしょう。


成人の日

千光寺下の交差点で朱華園の方を見てギョッとします。凄い行列です。一目であきらめ、別の店にします。成人式の振り袖の女の子、背広の男の子が三々五々連れだって商店街を歩いています。日の丸があちこちにかかげられています。そういえば、鞆ノ浦では全ての家の玄関に日の丸が出ていました。まさに日本の祝日です。都会では、単に休日になってしまっているのに、鞆の町では祝日なんだと思い起こさせてくれました。
尾道の商店街を歩く新成人は、あちこちの店先で知人にお祝いを言われ、挨拶しています。みな知り合いなのかな。
結局駅前ビルの洋食屋でカキフライ定食を食べます。ふう。SL-C700をとりだしてぱちぱち。そうして、電池が空になりました。昨夜もAIR-H"でたいがい繋げっぱなしでした。予備の電池を取り出し交換します。
時刻表を取り出し、岡山−姫路間を越えられるダイヤを調べます。30分ちょっと後の岡山行きでうまく連絡します。西宮に戻るのは夜になりそうです。


今日のルート

ハンディGPS「etrex VISTA 日本語版」のトラックデータ(trk30112.trk trk30112.zip 13,549bytes)をカシミール3Dで表示し、注記したものです。
まあ、イラストマップのようなものなので、正確な道や細部は、別途正確な地図をご参照ください。
距離は53.8km、移動平均速度は14.8km/h、移動時間3h37m、停止時間1h42m、最高速度50.6km/h、全体平均速度10.1km/h、総上昇量465mでした。
輪行写真


文市の小箱茶室ケーキ小箱LX紅茶読書[自転車]-[輪行48]/ 好み他伝言板リンク

文市(あやち)=青野宣昭