出発は京都駅だ。ガメラが比良坂綾奈の目前にイリスを爆散したあの京都駅ビルだ。
近鉄の窓口で伊勢市行特急券を買う。９時１５分発。所要時間は、一昨日の発売日に購入したばかりのWarkPadc3に入れてあるTRAINによると・・・おかしい、「致命的なエラー」で起動しない。KINKI.DATでも荷が重いのか。やむなく、DOC形式最大のデータ「赤毛のアン」を削除してからTRAINを起動する。３時間４８分・・・特急を使わなければ、だな。車中、このHTMLを書いているLX上でKei.さんのMEをそのままに、飛竜昇雲さんのDXを呼び出し、みゅうさんのmaxdos経由駅すぱあとポケットを立ち上げる。特急で117分、ほぼ２時間だ。
源氏物語の六条御息所が娘（後の秋好中宮）の斎宮に伴なって伊勢に行くかどうか煩悶するのに、（だいたい伊勢ってどこにあるの？）と思ってしまう東京育ちなのだった。
そういうわけで、今日はお伊勢まいりと決め込んだ。
朝、TRAINで検索すると大阪に出た方が早いようだが、御息所が住み、後に光源氏の邸となった六条から出発するのが筋というものだろう。
室生や伊賀の山を越え、特急で２時間、伊勢市に着く。神宮まではバス。バス停でcdmaOneのEZwebでチャット部屋のチェック、便利だ。終わったところで丁度佐藤さんから電話が入る。HDDとばして失った過去ログをメールで送ってくれるという、感謝。
伊勢市は京都からはもちろん、奈良、明日香からも相当に距離がある。日本古代史はさっぱりだけれども、伊勢に神宮があるのはどういういきさつなんだろうか。
外宮は後回しにして、内宮に向かう。
渋滞の道をバスにゆられ、20分ほどで内宮に着く。まずは宇治橋を渡るのだけれども、京都の宇治はこれとどう関係あるのだろうか。
参道は玉砂利で、歩きにくいことこの上ない。なんでこうなっているのだろうか。何か理由があるんだろうけれど。
小川が流れている。覗き込むと、びっくりするほど澄んでいる。さすがにこの上流に工場はないのだろう。
本宮を撮ろうとしたら、警備員に制止された。写真撮影は禁止らしい。写真は石段の下で撮るようにと札も立っている。むむ、残念。未練げに奥の神殿のぞき込んでいると、囲いの中に案内されて参拝している人もいる。若い夫婦だろうか。これは別料金になるようだ。
撮影はあきらめて戻る。帰りに別宮に向かうと、本宮が裏からよく見える。喜んで撮影したが、２名ほどいた警備員は全くとがめない。表からは駄目だったのに、なんだか不思議なものだ。
人が集まっているので、ちかよって見ると、舞を奉納している。女の子三人が色あざやかな衣装で舞っている。紅葉賀での源氏の舞はどんなであったろう。
思わず見入ってしまった。近くでお守りなどを売っていたが、なかなか高い。千円も出す気にはなれない。
ふと見ると、コミケでいう同人誌のような小冊子が200円で売っていたので買うことにする。巫女姿の女性に言って、一冊もらう。
「平成十一年神宮暦」とある。カレンダーのようなものであろうか。
開くとやはりカレンダーで、「神棚のまつり方」などのコラムがある。毎月「今月の農作業」という欄があるのが面白い。別にＪＡのマークは見当たらないが。
宇治橋を渡り、ひとごみの多い土産物屋をざっとながめて、バスで外宮へ向かった。
外宮は伊勢市駅前になる。こちらはアマテラスオオミカミではない。諏訪大社の秋宮春宮のような関係ではなく、内宮が主なら外宮は従になるような感じだろうか。
いいかげん玉砂利にはうんざりしてきた。歩き疲れて足の裏が痛い。
どの宮も似たような建物のようだ。本宮は20年毎に建てかえるため、形式は古いままで、けれど建物は新しい。面白い方法だ。
それにしても、伊勢にまつってあるということは、天皇家はこっちの方の出身なのだろうか。よくわからない。
駅で「伊勢うどん」を食った。
関西はだしのきいたつゆで、関東の醤油汁で真っ黒なうどんそばとは違うと思っていたが、これはゆでたうどんに醤油をぶっかけて食うようなものだった。
近鉄特急上本町行に乗って、窓から景色をながめる。来るときにも、なんかいいなあ、と思っていたのだが、帰りもそう思う。
奈良にはまた日をあらためて来ようと思う。明日香や、室生寺あたりはひかれる。
そういえば、山中でも少し平らなら田んぼが広がっている。ああそうか、関東だとすすき野原や原野になるのとくらべ、開発が早かったため人の手が感じられるのだな、と得心する。
殺伐とした雰囲気にならないのはそのためだろう。
古代の産業は、やはり農業だったのだろうか。
cdmaOneにメール着信が何度が入っている。EZwebで確認すると、ぽんばしにKISSちゃんが出ているようだ。PHSと比べてさすがに携帯はエリアが広い。このままなんばに向かおう。
