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阿蘇

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日田出発

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目覚めると5時前、外は暗いです。5時半にはすっかり朝になったので、チェックアウトして日田を出発、国道212号に出ます。アップダウンのある国道を進みます。大山川に沿って走ります。アップダウンはあるし、ときどきダンプが通りますけれど基本的に気持ちの良い道です。松原ダムの手前では左側の崖下に集落を見下ろせます。ダム湖を右に見ながら走り、杖立温泉の標識を曲がります。温泉街です。足湯が1-2箇所あるようです。お湯に触ります。


下城の大イチョウ

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国道212号を外れてすぐの所に大イチョウは広がっていました。樹齢千年を越えると言うこの公孫樹は「チコブサン」と呼ばれて乳の少ない婦人が祈願を込めて樹皮を煎じて飲むと乳が出るとの言い伝えがあるそうです。



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大イチョウの道を挟んだ向かいに丁度下城滝が見えます。深い滝壷を真下に見下ろせます。


小国

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少し進むと小国の町中に入ります。信号で右折し、「小国物産館ぴらみっと」に行くと、まだ開いていませんでした。坂を下って道の駅へ行くと食べ物屋は閉まっていても、ゆうステーションが丁度開く所なので、900mlヨーグルトと地獄万十を調達して食べます。パックで5個の万十は一瞬で腹に消えました。地図を見ながらしばらく休憩になります。


阿蘇外輪山

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小国近辺で色々寄りたい喫茶店もあったのですけれど、開くまで待つわけにもいきません。身体の調子が悪くないうちに先へ進むことにします。ここから阿蘇外輪山への上りのはずです。
水を十分に調達して出発です。そして上り道です。途中で休みを入れないように走ります。右脚は腿の上側やふくらはぎが軽く痛い感じですけれど、あまり気になりません。
上りゆくうちに、周りの景色は不思議なものへと変わってきます。奈良の山里や、中国地方の山とはまた違う、自然の地形が見える高原です。すれ違う車から「頑張って」の声がかかります、力なく手を上げて挨拶を返します。
上りは終わることなく続きます。外輪山はなだらかにカルデラまで続きます。なだらかな坂道で、自動車やオートバイには快走路でしょうけれど、自転車には歯ごたえのある道です。前方に高い山や峠が見えないため、どこまで続くか分かり難いです。阿蘇で不思議に思うのは、木々の森だけではなく緑の草原があることです。これが丸い丘のように連なって、独特の景色となっているのでしょうか。GPSでは大観峰に近付いています。右側の草原に牛が何頭か見えると、左前方にちらりとギザギザの山頂が姿を見せます。ついに阿蘇五岳の一部が姿を現しました。


大観峰

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交差する道へと左折します。大観峰展望台まで上ります。バイクツーリングの大軍団が展望台へと走り込んで行きます。こちらはゆっくりとゆっくりと大観峰へ進みます。
大観峰到着、駐車場に乗り入れると一気に目前に景色が開けます。うわーーー!
阿蘇五岳が目前に並び、阿蘇の大カルデラが遮るものなく広がります。これが阿蘇か!これが阿蘇か!

阿蘇の湯

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大観峰の売店で焼とうきびを買って景色を眺めながらかじります。おいしい。疲れたけれど、これを見ることができるなら。大観峰は徳富蘇峰が命名したそうで、それまでは遠見が鼻と呼ばれていたそうです。何にせよ、今まで大観峰の景色、阿蘇のカルデラもこの目で見ずに物事を知ったような気になっていたのはひどく傲慢であるような気になります。遠見が鼻の先まで歩き、小国で買った900ml飲むヨーグルトを飲み干します。手洗で首筋に水を付け、大観峰を後にします。ここからは恐怖の下りです。
212号線まで戻り、さらに南下します。と言うか、カルデラへの崖を一気に下りて行きます。スピードを出し過ぎないようにゆっくりゆっくりかっとばします。あっという間に下まで下り着きました。最初の信号を右折して温泉を目指します。
少し迷って、阿蘇の湯を見付けます。400円払って入浴します。
弱アルカリの素直な湯です。汗を流し、この三日間走り回ってあちこち痛い身体をほぐします。一昨日の西長門が実は一番キツかったなあ。獲得高度も麦草峠並で斜度は高かったし。でも素晴らしい景色だった。夜は小倉のサウナに泊まったけれど疲れが取りきれなくて翌日へたれていたなあ。昨日は午前中に走って午後は日田観光で過ごしたなあ。メイプル耶馬サイクルロードは噂に違わず良かったなあ。そして今日の阿蘇。三日続けてゴールデンコースだな。


阿蘇

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温泉を出て、阿蘇駅へと向かいます。下着から着替えてさっぱりしたけれど、真夏の日光は容赦なく照りつけ、汗が顔面を流れます。
けれど、阿蘇五岳を前方に眺めながら平坦路のサイクリングは素晴らしい体験です。お釈迦様が寝ている姿に模したりして楽しみます。
後方を見ると外輪山がぐるりと取り囲んでいます。これはちょっと圧迫感というか、閉塞感というか。なにしろほとんど崖なので、自転車で越えられる気がしない壁に取り囲まれているようなものです。むしろ前方の中岳の方がまだ頑張れば登れる気がするくらいです。活動している火山の山肌は不気味で、近付くのは危険そうな感じはします。バスとロープウェーで観光するにはよさそう。
小さな阿蘇駅に着きました。自転車を折り畳みます。ちび輪バッグがなんと破れてきています。まあ、使っているからなあ。



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窓口で大阪まで買います。乗車券と自由席特急券。17000円弱でした。旅行中に財布の中身が乏しくなって帰れるかどうか不安でしたけれど、なんとかなったようです。休みが長ければもっと続けたいけれど、今日中に帰る予定です。青春18きっぷ期間前なので正規料金だとかかります。タイミング良く入線してきたガラガラの九州横断特急に乗り込みます。早速車内販売のアイスとジュースを買っておいしく頂きます。


今日のルート

ハンディGPS「etrex VISTA 日本語版」のトラックデータ(trk40719.trk trk40719.zip 17,368bytes)をカシミール3Dで表示し、注記したものです。
まあ、イラストマップのようなものなので、正確な道や細部は、別途正確な地図をご参照ください。
この三日間での距離は213.km、移動平均速度は16.1km/h、移動時間13h14m、停止時間6h46m、全体平均速度10.6km/h、最高速度50.6km/h、総上昇量2963mでした。
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文市(あやち)=青野宣昭