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椿坂峠・栃ノ木峠

輪行写真

風邪

今週は冷房効き過ぎか風邪をひきました。水曜日の朝、熱が37.6度あり、会社を一日休みました。木曜と金曜は、風邪薬を飲んで仕事をしました。
そういうわけで、土曜の朝目が覚めたとき、どこに出かけるか計画を立てていないことに気付きます。いや、前日まで、土曜は一日寝て身体を休めるつもりでいたのに、土曜の朝日で目覚めると、今日も自転車に乗るのは当然のこととしか思われなかったのです。まあ、以前も部屋でぐずぐず寝ているより軽く自転車を走らせて風邪が全快したこともありました。
天気予報を調べ、自転車旅行案内やシャカリキ、時刻表を読んでいるうちに、昼になってしまいました。大きな台風が九州に来ているようです。ムーンライト九州は今年はやめ、瀬戸や鳥取もやめます。和歌山方面や渥美半島も台風の影響があるようで、やめます。うーん、今日はとりあえず武庫川サイクリングロードかなあ、そのまま小林や宝塚、あ、宝塚側から六甲山も急坂で厳しいらしいし、一度試すのも良いかななどとと、あまり決めずにBD-1Cを出しました。
武庫川サイクリングロードに下りると、車体が汚れているのが気になり、少し清掃することにします。フロントリムやスイングアームを中心に汚れを落とします。タイヤに空気を入れて、走りだします。武庫川サイクリングロードの上流の端まで6km、平均時速26.8kmで走り抜けました。いつもはここから仁川沿いに甲山ですが、今日は武庫川沿いに少し足を伸ばし、宝塚側から六甲山に登るルートを試してみることにします。

土曜−六甲山宝塚ルート

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阪神競馬場の裏側を抜け、小林の街をかすめて逆瀬川の駅にたどり着きます。駅を過ぎて、昼飯食べてないことに思い当たります。逆瀬川沿いに上ぼって行き、パン屋さんでパン三つとジュース二本買ってぺろり。ジュースは一本予備のつもりが、全部飲んでしまいました。まあ自動販売機くらいあるだろう。
のんびりと上り坂を走ります。けっこうきつい。歩道のあるうちは歩道を走ります。やがて歩道がなくなり、狭い道を車がどんどん追い抜いて行きます。路肩は狭く、追い抜かせるのに気を使います。これは走りにくいなあ。しかも坂がきついです。斜度10%の標識、休みながら走って行くと斜度12%の標識に変わります。500mペットボトルの水はとうに飲み干し、飲み物がなくなって、やがて喉が渇き、汗の量が減って来ました。まずい、これはまずい。30度を超す気温、厳しい日差し、風はあるので汗さえ出ていれば熱射病にはならなそうだけど、このままじゃ脱水症状かも。六甲山上まで登り、芦屋有料道路との合流点を過ぎたあたり、六甲山最高峰の一軒茶屋まで残り3kmの地点で喉が渇いてしかたないので折り返すことにします。最高峰を目の前に残念な気もするものの、このまま登っていると体調が心配です。
下りはあっという間で、西宮市側に下り、苦楽園口あたりのコンビニで水を1リットル買って飲みます。汗はもう出ず、肌はカサカサ、唇は渇いて腫れたようになっています。水が胃を通り腸で吸収させるのを待つため、児童公園の木陰のベンチで横になります。しっぱい失敗。六甲山に登るんなら飲み物の準備くらいしてからにしておくべきだったなあ。って言うか昨日まで風邪薬飲んでた体調でふと六甲山というのも無茶だったかも。
土曜は身体を休めるために早めに寝て、日曜朝6時過ぎまで寝こけていました。けっこうダメージがあったのでしょう。


日曜−北国街道の栃ノ木峠を越えてそばの里今庄へ

さて、日曜は、自転車旅行案内(2)に出ていたコース、琵琶湖から福井に抜ける北国街道を走りたくなりました。この夏の青春18きっぷ最後の一枚です。5枚つづりはあっと言う間に使いきり、チケットショップで残り二枚の半券を買い足した18きっぷもこれで終わりです。
日本海側サイクリングは三方五湖から敦賀にかけてか、城崎から鳥取砂丘にかけてを次に走ろうかと思っていたのですけれど、出来るだけ車の通行量の少ない道の方が楽しく走れそうです。夏も終わりの9月、海水浴の時期でもないし、海よりも山道に心惹かれているのです。琵琶湖湖岸の宿場町木之本から天女の羽衣伝説の余呉湖を過ぎ、椿坂峠・栃ノ木峠と二つの峠を越えて福井県に入り、温泉につかってからそばの里今庄に至るコースは魅力的です。


米原

時刻表によると、6:53甲子園口に乗らないと、次は9時台まで接続がないようです。もう6時半を過ぎていますが、あわてて巡回して、LXにバッチでコピーして部屋を出ます。む、む、間に合うかな。BD-1Cは調子良く走り、なんとか間に合いましたが、家にグローブを干したまま出て来てしまいました。他にもなにか忘れているかも。尼崎で米原行快速に乗り換え、朝飯にとコンビニおにぎりを食べます。
米原行はけっこう混んでいます。京都を出ても席は埋まったままです。皆どこに行くんだろう。
窓から差す日光がまぶしいです。前方、関ヶ原付近は黒い雨雲に覆われています。かなり降っていそう。う、峠は大丈夫かなあ。雨具は上しか持って来ていないや。


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米原では、8:57豊橋行きは人が溢れそうなラッシュ、9:05福井行きも座席はおばさんダッシュで埋まってしまっています。18きっぷなんだろうなあ。新幹線やサンダーバードより混んでいそう。
先頭から最後尾まで覗きながら歩いても、自転車置き場になりそうな場所がありません。車掌室の手前に置きます。使いにくいぞ、クハ419-3。まあ空いていればロングシート部分に座って膝の間に置けば良いのでしょうけれど。けっこう人が立っています。いつもこんなんかしらん。


木之本宿

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9:30には木之本駅到着です。改札を抜けてBD-1を展開です。
木之本は湖北の町、北国街道の宿場町です。木之本地蔵まで、情緒のある道を抜けます。木之本地蔵はずいぶん背の高いお地蔵さんです。
木之本地蔵からもいい感じの道を、余呉方面に向け走りだします。ああ、いいなあ。


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余呉湖への角を曲がり、踏切を越えます。赤トンボが群れる中を左折すると、余呉湖です。「塩辛くないうみ」琵琶湖とうってかわって、鏡湖とも言われる余呉湖は、周囲を山に囲まれたとても静かな場所です。天女の羽衣伝説も、こんな所なら、と思ってしまいます。


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一息ついて、余呉湖を後に、田んぼの中の小川沿いの細い道を進みます。ああ、サイクリングにぴったり。青空を、白い雲が流れて行きます。黄色い稲穂が風にたっぷりと揺れています。左右は山、その間の狭い平地を、北を目指して進みます。


椿坂峠

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やがて国道に戻ります。国道と言っても3桁国道365号、すぐ横を北陸自動車道が通っており、通行量はいたって少ない道です。こりゃいいや。コンビニ風の店の自販機ではちみつレモンを補給してからは、周りに人家がなくなります。少し行った先で、柳ヶ瀬という集落があります。
琵琶湖と余呉湖を隔てていた峰は古戦場のある賤ヶ岳です。本能寺の変後の1583年、羽柴秀吉と織田家の宿老柴田勝家が戦い、秀吉軍が大勝し、福島正則や加藤清正等の七本槍が名を上げた場所です。
賤ヶ岳の戦で柴田勝家が陣を置いた柳ヶ瀬はわずかな集落ですが、明治天皇が泊った旧家もあるそうです。
柳ヶ瀬の集落を過ぎると、北陸道が隣にある他は両側が山の道を走ります。ちょっと疲れたのか、ギアを7速、6速と落とします。体調、戻ってないのかなあ。よくよく考えると、わずかながらも上り坂になっているせいでした。


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ここから敦賀方面に行く道は、左の山腹をぶち抜く柳ヶ瀬トンネルを通りますが、軽車両・歩行者通行禁止です。北陸自動車道も敦賀方向のトンネルに入るので、ここから国道365号線は騒音を逃れて静かな峠道となり、自転車で満喫できます。


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その分、坂道がはっきりした上りになってきます。軽いアップダウンを過ぎ、ゆるやかな坂道の上り下りを進んで行きます。昨日の六甲山に比べるとホントゆるやかだなあ、と思っているうちに、徐々に登りははっきりとしてきます。斜度10%の標識を見て、駅で買ったペットボトルのお茶を飲みます。ゆるやかだと思っていた割に、ちょっとしんどいかも。昨日は無理をしすぎた感があるので、今日はゆっくりゆっくり登ります。
前方に道が見えると、それなりの斜度の坂道です。
山がきりたつ中を九十九折に進んで行き、とうとう峠を迎えます。標識はないけれど、きっとここが椿坂峠でしょう。
峠を越えると下りです。きしませながらこいできた太股を休ませ、重力にまかせて自転車を転がします。
「最高!」と、やっぱり叫んでしまいました。峠越えは気持ちいいね。


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下りきった辺りに水場があります。「己知の冷水」とあります。空になったペットボトルに汲んで、飲みます。美味しい!
自転車を寄せ、山肌に座り込んで、LXを取り出します。ぷちぷち。地元の人は良く知っているようで、バイクや車を停めて水を飲んで行きます。


栃ノ木峠

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ゆっくり休んでから、さあ、出発です。中河内の里まで一下りして、とてもゆるやかな上り下りを進み、栃ノ木峠へ進みます。椿坂峠で登った分、栃ノ木峠をこちらから上るのは楽です。登りとも言えないほどで、栃ノ木峠、淀川の源の碑に到着です。
ここは高時川最上流で、淀川流域の最北端になるようです。ここまでは滋賀県余呉町、この先は福井県になります。


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栃ノ木峠の表示があります。近くの斜面に、栃ノ木の巨木が生えています。
丁度正午です。温泉はパスして、そばを目指すことにします。


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九十九折の坂道を下って行きます。林の香り、山の香り。峠を越えると風が強烈な向かい風に変わりました。ブレーキをかけないでも下りをこなしていけます。素晴らしい峠道。本当にサイクリングのためにあるような道です。急坂を下り、左手にスキー場が見えます。温泉もあるようです。パスすると決めたはずが、思わず急坂を温泉に向かって登り始めます。ふと時計を見て、そばを思い出し、Uターンして下ります。そばそば、そば屋。今庄のそば。お腹も空きました。まずはそばを。


今庄そば「ふる里」

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ずっとずっと下りの道を進みます。坂がゆるやかになり、木の香りが稲穂の香りに変わると、周りに人家が増えて来ます。やがて、北陸本線の線路が見え、今庄駅の標識に従って左折し、駅に到着です。線路を越える高架から、「ふる里」の看板を発見。今日の最終目的地のそば屋、「ふる里」です。


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「ふる里」に入り、おろしなめこを頼みます。座ってほっと一息。
出て来たそばに感激、うまい!
一瞬で食べきってしまいました。早。
そば湯を飲み、駅へ向かいます。すぐに帰ろうと思っても、北陸本線上りは1時間以上待たないと接続がありません。この際、下りに乗って武生(たけふ)まで足を延ばし、武生のそばも試してから上りで戻っても同じ列車になるので、13:18下りに乗ることにしました。


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武生で降りてBD-1を展開、したところチェーンが外れています。フロントギアカバーが割れたため、チェーンが間に落ち込んでしまうようです。これは修理しないとだめだなあ。部品、サンワで扱っているかしら。
武生の町を軽く流します。へえ、昔からの越前の町なのでしょうか、良い感じです。和菓子屋も散見されます。今度もっと時間をとってゆっくり回りたいなあ。総社の前まで進み、ちょっとうろついて、駅前通りに戻ってそば屋に入ります。
もちろんおろしそばを頼みます。おろしが辛い。この辛さがうまいです。一瞬で食べ終わってしまいました。


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駅まで戻り、BD-1をちび輪バッグに包みます。思わず駅そばを頼んでしまいます。これで3杯目。
武生は奈良時代から越前国府だったそうです。なるほど。
北陸本線長浜行き普通が3両で入って来ます。これで長浜から米原経由新快速に乗り継げます。ふう。このモハ418-9はクロスシートの上がなにか大きな収納になっています。寝台かなあ?鉄な人に聞いてみなきゃ。ロングシートに座って膝の間にBD-1を挟みます。
ふと見ると、手の甲が真っ赤に焼けてヒリヒリと痛んでいます。久しぶりに長時間走ったから?ああそうか、今日はグローブを忘れたからでした。既に自転車焼けで黒くなった腕は、特に焼けた様子はありません。毎週毎週走って、太陽があたる所は焼けているけれど、自転車に乗っている間隠れている肌は相変わらず真っ白なんだなあ。
ジャパンで買って持って来ていた「石水」を飲むと、なめらかな舌触りでなかなかおいしいです。昨日の教訓で今日は飲み物を沢山持ち歩き過ぎて、余ってしまったようです。
LXを取り出してぷちぷち。今日のコースは良かったなあ、本当にサイクリングに最適の舗装路でした。林の香りの風に包まれ、青空の下、急峻な山の間をゆるやかに抜ける峠道。
おすすめのサイクリングコースだと思います。



jornada568の最期

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音楽を聴こうとjornada568を取り出してびっくり。画面が縦3分の一で黒白になって、メニューも壁紙も表示されません。キーとボタンだけで操作すると、mp3の演奏が始まりました。中身は生きているけれど、液晶表示周りがイカレてしまったようです。がびーん。
バッグのフロントポケットに入れたまま今日は使っていないのに、なんでだろう。
そういえば、写真を撮ろうとするたびに風で自転車が倒れてしまっていたのを思い出しました。今日だけで10回くらい自転車がひっくりかえり、いつもバッグは下になっていました。あれか。くう、愛用していたjornada568、死んだな。これも一度落として二代目なんだけれども。
mp3再生して5時間は電池が保ったZaurus SL-A300を後がまにするかな。Perlも動いてるし。D-Moneyのデータを吸い上げないとなあ。あとjornada568に移行していたものをLXに戻さないとなあ。けっこう信頼して使っていて、初期のCEマシンのように不安定でメモリがとぶようなことは一度もなかったけれど、物理的な衝撃には耐えられなかったか。
LXのように、本当に信頼して使えるマシンに今後出会うことは、もうないのかもしれないなあ。
機能面、大きさ、拡張性、日本語入力の実用性など、jornada568は現時点でベストのマシンだったのに。実際、4ヵ月の長きに渡って、LXを全く使わないで生活できたのは初めてです。
もう一度jornada568を買い直すのは・・・失くしたときに一度やっているけれど、ちょっとなあ。安い中古を見つけたら押さえとく感じかな。
SL-A300のコミュニケーションアダプタを入手したら、Linux Zaurusをjornada568の後継機に据えよう。サブの通信&お遊びマシン。メインはLX復活しか、ないな。

(帰宅後、6番トルクスとプラスドライバーで、jornada568を分解してみました。フレキケーブルが外れた程度だったら直せるかも、と思ってのことですが、どうやら液晶ユニット内部がイカれてしまっていたようです。ヘッドホンジャックの横のプラスネジと、リセットボタンの下のトルクスネジ、赤シールの下のトルクスを含めてネジを外せば全く力を入れずに分解できます。フレキはボタンキー基板を先に外して丁寧に全部外します。裏蓋、枠、ゴム枠、前カバー、ボタンキー基板、メイン基板、液晶ユニットにバラけました。5箇所ほどあるフレキコネクタが小さく、手順を理解するまでは組み立てに難儀しました。修理に出したら少なくとも液晶ユニットは丸々交換しないといけないはずです。中古を買った方が安いかもしれません)


今日のルート

ハンディGPS「etrex VISTA 日本語版」のトラックデータ(trk0901.trk trk20901.zip 10,946bytes)をカシミール3Dで表示したものです。
まあ、イラストマップのようなものなので、正確な道や細部は、別途正確な地図をご参照ください。
距離は40.4km、移動平均速度は19.3km/h、移動時間2h05m、停止時間1h00m、最高速度45.0km/h、全体平均速度13.0km/hでした。
輪行写真


文市の小箱茶室ケーキ小箱LX紅茶読書[自転車]-[輪行32]/ 好み他伝言板リンク

文市(あやち)=青野宣昭