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auのBluetoothケータイA5504T


A5504T写真

Bluetoothと高速パケット通信対応のcdma 1xケータイ東芝製A5504Tが発売から半月経ちました。auは初めてですけれど、大変満足して使っています。

ただし、ぼくの利用範囲に限った話です。Bluetoothの現在の実態など、説明がやや面倒なのでページにしてみました。一般的な概要についてはDIGITAL-MONOのau/A5504Tのページに簡潔にまとまっています。(5/4/2004)



気になるパケット代? (5/14/2004作成 5/15/2004更新)
miniSD経由で電話帳転送 (5/4/2004作成)
動画再生や着うた等 (5/4/2004作成 8/29/2004更新)
取扱説明書CD-ROM化 (5/4/2004作成)
対応miniSDカード (5/4/2004作成 5/6/2004更新)
対応プロファイル (5/4/2004作成 5/6/2004更新)
従来のBluetoothケータイとの違い (5/4/2004作成)
第一印象(小さいPocketPC hp iPAQ h4150 - BluetoothケータイA5504T) (5/4/2004作成 5/14/2004更新)


気になるパケット代? (5/14/2004作成)

auのサイトやパンフレットでは、Bluetoothでデータ通信して料金がいくらなのか、Air-H"と比べて高いのか安いのか、従量課金のはずなのでどれくらい気にしながら通信しなければならないのか、非常に分かりにくかったです。毎日通信して一ヶ月、ぼくの使い方での結果が出たので、まとめておきます。

Bluetoothでデータ通信した場合、auに払う基本料とISPに払う料金以外に、PacketOne通信料は0.1円/パケット=128bytesです。このままでは高すぎて即パケ死なので、ミドルパックかスーパーパックの契約が現実的です。
もちろん確実に月に3MB以下しか通信しないのなら、ミドルパック契約も不要ですし、超えそうな月だけ、便利なauの「当月適用」を利用してPacketOneミドルパック/スーパーパック追加申し込みする手もあります。

基本料(例えば3,400円等、料金プランにより様々。コミコミ料金のプランでも、PacketOneミドルパックかスーパーパックに入ると込みなのは通話のみなので、通話時間が少ない場合、迷わず最も基本料の安いプランにすべきでしょう)以外にかかるパケット代は、

高速パケットサービス300円+ミドルパック2,400円(100,000パケット)+超過分0.03円×パケット数(1パケット128bytes)
もしくは、
高速パケットサービス300円+スーパーパック8,500円(450,000パケット)+超過分0.02円×パケット数(1パケット128bytes)
となります。
EZwebmultiに加入すれば高速パケットサービスに入ってもEZwebmultiの300円しかかかりませんけれど、どちらにしても基本料に加えて300円の支払いが必要なことに変わりはありません。

契約ミドルパックスーパーパック
料金基本料に加え2,700円基本料に加え8,800円
パック内無料通信分約12MB55MB弱
超過分料金246円/MB164円/MB

月に10-20MB程度の通信量なら、PacketOneミドルパックはAir-H"と比べても、高速で場所を選ばない分おすすめでしょう。
A5504T発売から約1ヶ月経ちました。ぼくの場合10MBに満たない程度の使い方でした。毎日通信していますけれど、2chは2++で、WEBは画像非表示でテキスト主体のサイトのため、少ないようです。自分の通常の使い方の倍に通信が増えても、Air-H"128kbps使い放題コースより安いと思うと、安心して気兼ねなく使えます。

料金面ではAir-H"などのPHSは魅力です。ぼくはi-Mode+Air-H"からauへ一本化したため安くなりましたけれど、使い方によってはA5504Tでの通信よりPHSの方が安いことも多いと思います。
Air-H"使い放題32k→128k→ネット25 128k/64kと、機種変更とコース変更を重ねながらAir-H"を使ってきましたけれど、電車で高速移動中に切れないけれど切れないだけでなかなかデータが落ちてこなかったり、実効速度がどうにも遅かったり、ビルなどの室内で電波が弱く通信に時間がかかってHotspotとの差に愕然としたり、小箱にさしたCF型Air-H"の場合手でアンテナをふさがないように気を配ったり電波の入りが良くなるかもしれないような角度で小箱を持ったりそれでもなかなかデータが落ちてこなかったりというような使用する上でのストレスがありました。これらはA5504TのBluetoothによって一気に解消したので、大変満足しています。ぼくはもう今更Air-H"には戻れないと思っています。

とはいえ現在の料金では、auのPacketOneでPCの通信も全てする気にはなれません。ぼくはあくまでiPAQ h4150で使い、PCで通信することは少ししかありません。ぼくの場合PCは環境の整った室内で使うもので、移動中や外出中は小箱を利用するので、問題はありませんけれど、WindowsにIEとOutlookがないと通信した気にならないような場合はおすすめできない気がします。(そんな人がいるかどうか知りませんけれど)
月に100MBも通信すればPacketOneスーパーパックでも約2万円の請求がくると思われます。300MBも通信すれば月5万円です。
例えば、650MBのCD-ROMのISOイメージファイルをダウンロードしたら、その月の請求は10万円、ということになります。

(なんだ、100MB通信しても総額で2万円弱しか払わなくていいのか!という考え方もあるかもしれません。人それぞれですから。ランニングコストは極力小さく、イニシャルコストは気にせず払う、という考え方だと、ケータイキャリアに月1万円以上支払うなんて・・・と思ってしまうのですけれど)

そういう意味で、PCやMacでバンバンWebを見るようなものではないように思います。PCやMacの場合は、Air-H"を利用した方が料金を気にせず使えて良いと思います。Air-H"のデータ圧縮サービス「トルネードweb機能」を利用すれば実効速度の遅いAir-H"でもそれなりに速くなるようです。


miniSD経由で電話帳転送 (5/4/2004作成)

A5504T写真
A5504TはBluetoothでPCから電話帳やスケジュール、デジカメ画像などのデータを受信できません。

スケジュールなどは、ぼくはどちらにせよiPAQ h4150を使っているので、必要性を感じません。
A5504TにPocketPC2003の画面キャプチャを壁紙にして表示すると、ケータイは画面こそQVGAで、動画もデジカメもスケジュールもアプリもあるとはいえ、PocketPC2003の自由度には遥かに及ばないことが実感できます。

とは言え、電話帳を手打ちするのは面倒です。
A5504Tでは電話帳をminiSDにバックアップしたり復元したりできます。1件手打ちで登録し、miniSDへのバックアップを行うと、テキストファイルができていました。形式は中身を覗くとVCARD VERSION:3.0と書かれています。

BEGIN:VCARD
VERSION:3.0
PRODID:toshiba
N:あやち;;;;
FN:あやち
SORT-STRING:アヤチ
TEL;TYPE=PREF,VOICE:090????????
EMAIL;TYPE=PREF,INTERNET:info@example.com
X-REDUCTION:0
X-GNO:0
CATEGORIES:グループなし
CLASS:PUBLIC
REV:20040419T103700Z
csvからこんな感じのファイルを生成するPerlスクリプトを数十秒ででっちあげます。
探せばフリーソフトが見つかると思いますけれど、どうせWindows用だろうし、PCをブートし直してWindowsを立ち上げるのが億劫でした。
$maxclmn = 0;
while (<>) {
	@arr = split(/,/, $_);
	$clmn = @arr;
	$cntlst{$clmn}++;
	$maxclmn = $clmn if $maxclmn < $clmn;
	print 'BEGIN:VCARD' . "\n";
	print 'VERSION:3.0' . "\n";
	print 'PRODID:toshiba' . "\n";
	print 'N:' . $arr[0] . ';;;;' . "\n";
	print 'FN:' . $arr[1] . "\n";
	print 'SORT-STRING:' . $arr[1] . "\n";
	print 'TEL;TYPE=PREF,VOICE:' . $arr[2] . "\n";
	print 'X-REDUCTION:0' . "\n";
	print 'X-GNO:0' . "\n";
	print 'CATEGORIES:グループなし' . "\n";
	print 'CLASS:PUBLIC' . "\n";
	print 'REV:20040419T103700Z' . "\n";
	print 'END:VCARD' . "\n";
}
csvのエラーチェックは書きかけてやめています。とりあえず手許のcsv形式電話帳データから一発で登録できたので、形式について深く追求するのはやめてしまいました。miniSD経由で登録できるのは便利ですが、一回しか行わないことではあります。


動画再生や着うた等 (5/4/2004作成)

A5504T写真
A5504Tは添付のUlead Video ToolBoxで、PC上の様々な動画データを携帯電話で再生可能な3GPP2ファイルに変換できます。
色々動画を入れて楽しめます。十分見られます。長時間の動画も、miniSDの容量が許す範囲で再生できるようです。

ただし、添付Ulead Video ToolBoxでは、MPEG形式からの変換機能に30日期間制限があり、これを解除するためには、945円で機能制限解除プログラムを購入する必要があります。MPEG形式以外のavi形式等は30日過ぎても変換可能なので、MPEGから別のソフトで一度aviに変換すればいいだけとも言えます。日常的に使わないなら、変換したい動画は最初の一ヶ月で変換してしまっても良いかもしれません。

動画は、A5504T付属のケーブルを使えばテレビ出力が可能です。変換した動画の音声品質がかなり悪いのが分かります。
動画については、ITmediaMobileの記事PC録画した動画に対応「A5504T」を試すでも触れられています。

A5504T写真
動画に限らず、付属ケーブルでデジカメ画像やminiSD内のJPEG画像もテレビ出力可能ですけれど、解像度がとてつもなく低いです。なぜかは良く分かりません。アニメーションGIFは「テレビ出力可能データではありません」となり表示できません。

着うたはなかなか面白いです。自作着うたは、mmf形式の「えせ着うた」ならあぷろだ for A5301T・A5304T SEのツールmmf converterⅡで容易に作成可能でした。mmf converterⅡの実行にはSscMA3が必要です。mmf形式のえせ着うたの弱点は100KB制限です。もっともamc形式でも、着うた登録できるのは240KB制限がありますからどのみちフルコーラスは無理です。mmf形式でも十分と言えるかもしれません。

amc形式のファイル自体は、着メロ・着うたを作ろう!!サイトの着うたの作り方ページの通りにすれば誰でも簡単に作成できます。


amc形式の自作着うたについては、少しハードルが高いです。EZムービーの様々な形式の概要については、まとめページで知ることができます。
現在の新機種は簡単に自作着うたが登録できないようになっている模様です。A5504Tも同様です。A5504Tで着うたとして登録できる形式にするのは、amcファイルをバイナリエディタ等でいじるか、2chで紹介されているツールで変換する必要があるようです。
amcファイル形式をいじる方法については、2chのスレッドで情報収集する必要があります。携帯PHS@2ch掲示板で着うたスレを探すと、au by KDDI EZムービー・EZ「着うたTM」 Part19が該当するようです。kanji.exeのcr2を使う模様です。35さんのレスが参考になります。
kanji.exe自体の使い方は使用法のページがあります。

CD2WAVでWAVファイル作成
 ↓
SoundEngine Free等でWAVファイルを適当に30秒-1分程度に切り抜き
 ↓
MP3→ezmovieコンバータ with Make Low Bitrate MP3で約230KB以内に収まるようにエンコード
 ↓
kanji.exe(cr2)で2chの情報に従って(kanji.exeを一度実行終了し、生成されたkanji.iniをテキストエディタでChkuIndex=2に設定変更してから)変換。
 ↓
最終的にできたamcファイルは240KB以内に収めるようにします。

これで、miniSD経由で自作着うたが登録できるようになるようです。市販の着うたがある場合は、たかだか100円なので買ってしまうほうが手っ取り早いと思いますし、ぼくも実際そうしています。音源が手許にしかないような場合には、手間隙かけて変換しなくてはなりません。なんだか不便です。Oggやmp3をそのまま着信音にできるようになって欲しいものです。ぼくのようなユーザーには、自作着うた規制よりBluetooth搭載機種充実の方がキャリアーへの支払い金額はずっと増えるのですけれど、現在は多数派ではないでしょうね。

情報が分かりにくいのは、自作着うたの規制がユーザーにとって不安を抱かせるものだからだと感じました。auが再度フォーマット変更を行えば、せっかくの解析の成果が使えなくなると恐れているように感じました。また解析すれば良いだけかもしれませんけれど、オープンソースでないソフトの先行きに不安を感じるのは仕方ない面もあります。
auもそんなことよりはやくDoCoMoに追いついて、過度の独占による弊害を解消することに注力して欲しいという気もしないでもないです。


取扱説明書CD-ROM化 (5/4/2004作成)

ケータイWatchのau、A5504Tで取扱説明書CD-ROM化の試みでも報じられた通り、詳細な取扱説明書が添付CD-ROMの中にPDF形式で収められています。分厚いマニュアルなんて、どうせ開かないので箱が小さくなるのは歓迎です。

素晴らしいのは、auのサイトから各機種の取扱説明書PDFファイルがダウンロードできることです。購入前に詳細を調べられるという意味で紙の取扱説明書の廃止よりずっと大きな意味があります。たとえばBluetoothという未知のものが具体的にどんな風に使えるか知りたければ、詳細な情報が手に入るわけです。


対応miniSDカード (5/4/2004作成)

A5504T写真
東芝の製品情報ページに、
ご利用可能なminiSDTMメモリカードは、記録容量が64MBまでのminiSDTMメモリカードです。
と記載されています。

A5504T同梱のminiSDは16MBです。辞スパの辞書データだけで5.49MB使ってしまっています。
(国語、英和、和英の三種の辞書でこれだけしかないことから、辞書データの中身は簡素なことが分かります。常に持ち歩いているiPAQ h4150でEB/EPWING形式辞書を好きなだけ使えるのに比べたら、まったく使う気にもならないです。ケータイしか小箱は持ち歩かない人向けということでしょう。むろん、そちらの方が多数派なのでしょうけれど。)

A5504T写真
ぼくはアイ・オー・データ機器の128MB miniSD「SDM-128M」を特に支障なく使えています。動画も沢山入れられて便利です。
また、au NewModel Maniacsさんanm A5504T BBSによると、あきばお~にてバルク売りしていた256MBのminiSDも問題なく動作しているらしいです。価格.comの口コミ掲示板でも256MBの動作確認情報が投稿されています。

動画データはminiSDに入ればいくら大きくても大丈夫そうですけれど、amcは800KBくらいになると大きすぎて再生もできません。さらに、着うた登録するには240KB以下にする必要があります。

テキストファイルに至っては、わずか11KBまでしか読むことができません。それ以上大きいと開くことができません。テキストビューアは横書きのみでフォントの大きさも変えられません。使い物にならない。SMAF形式でも100KBまでです。
splitで11KB未満にファイルを分割する必要があります。ここでも適当にPerlスクリプトで分割することにします。

$cnt=0; $spt=1;
$base = $ARGV[0];
chop $base; chop $base; chop $base; chop $base;
open(OUT, ">$base$spt.TXT");
while($line = <>) {
	$cnt = $cnt + length($line);
	if  ($cnt > 11000) {
		$cnt = length($line);
		close(OUT);
		$spt++;
		open(OUT, ">$base$spt.TXT");
	}
	print OUT $line;
}
530KBの小説を分割したら50ファイルほどになりました。1フォルダ保存最大1000件ですけれど、やはり実用的とは言えないでしょう。テキストビューアにするのはあきらめます。ぼくの使い方では、A5504TはPalmやPocketPC2003やLinux Zaurusの代わりには到底ならないようです。

ぼくにとって、あくもで主役はたとえばiPAQ h4150で、A5504Tは高速パケット回線を利用するための通信機器に過ぎません。


対応プロファイル (5/4/2004作成)

A5504T写真
Bluetooth対応といっても、その機器で何ができるかは、対応プロファイルを調べれば大体分かります。東芝のプレスリリースに対応プロファイルは明記されています。
『新製品が対応しているプロファイルは「BIP」、「OPP」、「DUN」、「HFP」、「SPP」です。』
突然三文字略称を出されても分かりにくいです。プロファイルの解説については、リックテレコム・WIRELESSプラス解説Bluetooth規格v1.2 第2回:ハンズフリープロファイル編 携帯電話への搭載に詳しいです。

BIP(Basic Imaging Profile)
画像データを送受信するための新プロファイル。A5504Tでは送信のみ
OPP(Object Push Profile)
携帯電話同士で電話帳などの情報を送受信するためのプロファイル。A5504Tではアドレス帳の送信のみ
DUN(Dial Up Networking Profile)
PCやPDAが携帯電話でダイヤルしインターネット接続などを行うプロファイル
HFP(Hands Free Profile)
ハンズフリー通話用のプロファイル
SPP(Serial Port Profile)
DUNやHFPの基となる基本プロファイル
OPP(Object Push Profile)がFTP(File Transfer Profile)やSynchronization Profileとどう違うかはMYCOM PCWEBのレポートBluetoothの相互互換性を高めるプロファイルとはに図解されていて分かりやすいです。
BIPについては、ITmediaNEWSの記事“Bluetooth”でデジタル画像をもっと便利に活用――新プロファイル「BIP」で取り上げられています。FTP(File Transfer Profile)やOPP(Object Push Profile)でなくなぜBIPなのかが分かります。一つのプロファイルの中にも、利用シーンに応じて「Features」と呼ばれる機能(BIPの場合6つ)が用意されていることが分かります。対応プロファイルだけでは、どこまで実装されているかは分かりません。
プロファイルで判別できるのは、プロファイルがなければそもそもその機能の利用が不可能であるということでしょう。たとえば、iPAQ h4150では、スペックの対応プロファイルが、
Generic Access、Serial Port、Service Discovery Application、Generic Object Exchange、Dial-Up Networking、File Transfer、Object Push、LAN Access、Personal Area Networking (PAN、IPv4)、Basic Printing、Hard Copy Replacement (printing)
となっていて、BIP(Basic Imaging Profile)がありませんから、h4150はBIPによる画像データの送受信ができないことがわかります。A5504TにはFTPがありませんから、A5504Tとh4150の間でBluetoothによる画像データの送受信は不可能です。

Bluetoothに慣れていないと、複雑怪奇のようにも聞こえますけれど、慣れれば、あるいは自分の持っているもしくは買おうとしているBluetooth対応機器のプロファイルが分かっていれば、機能の概要が見えるのは便利です。
プロファイル対応しているからといって送受信両方できるわけではないというのは、分かりにくいです。

A5504TのBluetoothは送信だけしかできず受信は不可能というのではなく、BIPとOPPが送信しか実装されていないということです。SPPを直接叩くBrewアプリが出てくれば可能性は無限ですが、実際問題そのようなアプリは提供されていませんし、予定も一切アナウンスされていません。A5504TのBluetoothで現在何が出来るかというと、カタログに出ている事例だと理解するのが早いでしょう。
画面を見てもらう方が一発で分かるかもしれません。スクリーンショットにあることが、A5504TのBluetooth機能でできる全てです。

A5504TのBluetooth機能は、Bluetooth内蔵Pocket PCやBluetooth内蔵Palmデバイスの所有者には価値があり、とりわけiPAQ h4150ユーザーにはおすすめですけれど、正直、他に勧められるユーザーというのは思いつきません。プリンタにわざわざ別売のBluetoothユニットを買い足したり、トヨタのG-BOOK対応カーナビを買って、通話するときは車を安全な場所に停車させてハンズフリーで会話することは、まあ遊びとしては面白いかもしれませんけれど、普通は考えにくいです。
ハンズフリー用機器が広く入手できるようになれば、それなりに使い道はあるだろうと思われます。ヘッドセットの動作報告は2chのau A5504T by TOSHIBA Part4などのA5504Tスレッドが情報豊富なようです。

操作については、無線LANに比べればシンプルです。最初に認証でPIN入力の必要がある程度でしょうか。

実際使ってみると、Bluetoothを無線LANと比較して、ことさら無用の長物や過去の遺物扱いすることもないと思いました。たとえばh4150では無線LANとBluetoothが問題なく同時使用可能です。
無線LANを利用すると電池の保ちが良くないということもありますけれど、そもそも無線LAN搭載で常時待ち受け状態でダイヤルアップ可能な携帯電話はありませんし、今後も出てくるようには見えません。
ぼくは無線LANもBluetoothも内蔵のh4150ユーザーなので、無線LANの使える場所では無線LAN、そうでなければBluetoothと、適宜使い分けていて、大変便利に感じています。

無線LANがあればBluetoothが不要というにはあたらないというのは、本田雅一の「週刊モバイル通信」第206回 Bluetoothはなぜ日本で流行らない?が分かりやすく感じました。

A5504Tでのプロファイルの採用理由については、ITmediaMobileの携帯+Bluetoothの可能性~東芝に聞く「A5504T」商品企画第一部へのインタビューに詳しいです。


従来のBluetoothケータイとの違い (5/4/2004作成)

●C413S
国内初のBluetoothケータイC413Sは、ソニー株式会社によるcdmaOne携帯電話です。C413Sプレスリリースに明記されている通り、Bluetooth最大通信速度はダイヤルアップネットワーク時 最大約50Kbpsです。遅いです。
問題は遅さだけでなく、ITmediaMobileの記事Bluetoothの夢と現実にあるように、
『KDDIが発売するソニー製携帯電話「C413S」は,国内初のBluetooth内蔵携帯電話だ。期待の募る製品だが,消費電力の問題で,“常時待ち受けができない”というBluetoothとしては致命的な弱点も持っている。』
という点です。同ITmediaMobileの別記事バイオと携帯電話,Bluetoothでつないでみましたの通り、センタージョグを4回押す操作をしないとBluetooth待ち受け状態になりません。
発売日に小さいPocketPC hp iPAQ h4150 - BluetoothケータイA5504Tのページで取り上げたのも、C413Sの致命的な欠点が克服できているかが一番気になっていたからです。そういう意味で、A5504Tは見事に合格でした。
Bluetooth常時待ち受け状態にでき、丸一日以上電池が保ち、受信最大144kbpsデータ通信が可能なauのcdma 1x用PacketOne 高速パケットサービスが利用できます。

●パルディオ633S
C413S以外にもBluetooth端末はあります。DoCoMoのPHSパルディオ633Sと、Nokia JapanのNokia 6650です。

パルディオ633Sは、ITmediaMobileの記事Bluetooth SDカードとBluetooth内蔵PHSつないでみましたにあるように、C413Sの致命的な欠点はなく、Bluetooth常時待ち受けで長時間電池が保ち、PHSの64kbps通信が可能です。市場から消えていてほとんどどこにも売っていないというのが欠点です。それ以上にDoCoMoのPHSはキャリアによるエリアの拡大はされておらず改善が見込めないことや、電車乗車中などの移動中は通信できないこと、エリアが狭いだけでなく電波が弱く室内で使えないことが多いことなど、キャリアの問題が大きいです。

●Nokia 6650
Nokia 6650は、成田・箱崎・南青山のNokia storeとClub NOKIA オンラインショップで販売されています。Vodafoneショップでの取り寄せも可能なようです。今のケータイの常識からすると、6万円の端末は、なかなか高額な値段に感じます。本体の購入とは別に、ボーダフォングローバルスタンダード取扱店で契約してUSIMカードを貸与される必要があります。ITmediaMobileの記事Bluetoothが携帯電話を変える?~Nokia 6650によると、対応プロファイルも十分な上、Nokia独自のソフトでPCとの間でシンクロナイズ機能を利用できるほか、PC Suiteを用いてPC上から6650のスケジューラ、電話帳にアクセスできるそうです。A5504Tでは逆にこのような機能は現在ありませんし、対応プロファイルも実装されていません。Nokia 6650の場合、問題は日本語対応していないことでしょう。メーカー公式FAQでも明記されているようにそもそもNokia 6650自体が日本語化されておらず、電話帳などでも日本語は使えず表示もできないようです。
Nokia 6650では、現状日本ではVodafoneしか選択肢がない上、Vodafoneの64kbps回線交換データ通信に対応していません。VodafoneのW-CDMAネットワーク専用で、パケット通信のみです。標準では0.2円/パケットと高額です。昨年末に導入された割引サービス、ハッピーパケットレギュラーで0.07円/パケット、ハッピーパケットスーバーで0.04円/パケットになります。
ボーダフォングローバルスタンダードのサービスエリアはお世辞にも広いとは言いにくいです。Nokia 6650という端末は面白そうでも、現在DoCoMoの800MHzPDCを音声端末として使っていると、ボーダフォングローバルスタンダードのエリアは評価以前の狭さに感じてしまいます。

パルディオ633SもNokia 6650も、キャリアに魅力がないため、PDC iMODE + Air-H"128kbpsから音声端末兼高速データ通信用端末に一本化して乗り換える先には考えにくかったわけです。


第一印象(小さいPocketPC hp iPAQ h4150 - BluetoothケータイA5504T) (4/17/2004作成)

発売日に書いたページです。h4150のページに書いています。
ちなみにIEから自動接続でも全く問題なく接続できています。
小さいPocketPC hp iPAQ h4150 - BluetoothケータイA5504T

半月間使ってみて、ぼくの使い方だとPacketOneミドルパックで丁度良いくらいです。
月に10MB程度の通信量なら、PacketOneミドルパックはPHSと比べても、高速で場所を選ばない分おすすめでしょう。

iPAQ h4150でも通常は無線LAN、無線LANのない場所でBluetoothだから、毎日それなりに使ってもこの程度で済んでいるのでしょう。
個人的には、DoCoMo PDCとAir-H"の組み合わせから、auのA5504Tに一本化して支払いをぐんと減らすことが出来た上、今までより便利で高速に通信できるようになったのだから、非常にうまくぼくの使い方に合っていると思います。

少なくとも、このページを書こうと思ったほどには気に入って使っています。


文市の小箱茶室ケーキ小箱-[A5504T]/ LX紅茶読書自転車好み他伝言板リンク

文市(あやち)=青野宣昭