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E61通信設定

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3Gパケット通信の設定をDoCoMo、Softbankそれぞれに行います。(auは通信方式が根本的に違うためNokia E61では使えません)
適切な料金プランを選択すれば、パケ死の不安もありません。

3G接続ならGoogle Mapsも快適に動作します。


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W-CDMAのパケット通信も、無線LANやGPRS同様、アクセスポイントを設定するだけです。
Nokia E61にSoftbankのSIMをさせば、VFJP Access Internetの接続設定が自動的に作られます。Vodafoneの旧プランでハッピーパケットスーパーを契約していたり、ソフトバンクのブループランでパケット60やパケット90を契約しておけば、十分リーズナブルなパケット単価でVFJP Access Internetを楽しめます。ホワイトプランやゴールドプランではパケット単価が異常に高い上定額の範囲から外れるため、いわゆるパケ死直行です。

NTT DoCoMoはFOMAカードをNokia E61に入れただけでは、そもそもGPRS設定が自動で作成されません。
タイに行って空港で1-2-CALLのSIMを入れただけで自動的にパケット通信の設定が行われ、即Webやメールができたことを思うと、手動でアクセスポイントの設定をするのはひどく面倒に感じます。
仕方ないので、ツールメニューの設定アイコンから接続設定の画面を出し、アクセスポイントを新規に作成することにします。



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まずはDoCoMoの場合です。
FOMAの契約は、通常の「新料金プラン(タイプSS - タイプビジネス)」でも、通話ができない「データ通信料金プラン(データプランSS - データプランLLパケットプラス)」でも、Nokia E61の設定は同じです。いずれのプランでも、まずはmoperaUの契約を結ぶのが前提です。Nokia E61スタンダード版にmoperaU契約をしていないFOMAカードを挿しても、DoCoMoが販売している国産端末のように何の契約も設定もなしにmoperaでパケット通信をするというわけにはいきません。

街角のショップでDoCoMoのケータイを買ってFOMAの契約をしても、普通はmoperaUを同時契約することは少ないでしょう。moperaU契約の付加は、ドコモショップに行かなくても、My DoCoMoからすぐに出来ます。まずはMy DoCoMoのIDを取得(IDとパスワードは取得後任意に変えられます)して、ログイン、各種手続き(ドコモeサイト)から、便利なサービスの申込の中から、moperaUを選び申し込めます。
My DoCoMoの初期ID/パスワードはiモードで確認する仕様です。手許にiモードの使えるFOMA端末がない場合は、郵送確認画面で郵送を申し込む必要があります。Nokia E61しかもっていないなら、郵送を申し込むか、友人に普通のFOMA端末を借りて自分のFOMAカードを挿し、「iMenu→料金&お申込・設定→DoCoMo ID/パスワード→変更」でMy DoCoMo IDとパスワードを確認し、メモすれば良いでしょう。急ぎの場合はmoperaUはあきらめ、IIJmioモバイルアクセス/3Gを契約する方法もあります。PCからIIJmioモバイルアクセス/3Gの契約を行い、接続可能になるまで実際試して10分弱でした。
moperaUでは、Uスタンダードプラン(月額525円)とUライトプラン(月額315円)のどちらでも、Nokia E61スタンダード版でパケット通信が出来るようになります。Uスタンダードプランにすると、210円高くなるけれど、mopera.netのメールアドレスを使えるようになります。mopera.netのメールアドレスは、iモードメールの拒否設定の受信設定一覧にも出てくるので、iモード端末とメールのやりとりをするときに、iモード端末側で、通常のインターネットメールアドレスは拒否してmopera.netは受信する設定が可能です。(もっともどちらにしても設定するなら個別に受信設定してもあまり変わらないとも言えますし、auやSoftbankの端末では個別に受信設定することになります)
Uスタンダードプランでは、mopera.netのメールアドレスに届いたメールをSMS通知することができます。ただし一通5円かかります。
ぼくの試した範囲では、moperaUはメールサーバー自体の遅延を少なからず経験したので、一通5円払ってもSMS通知に価値があるかといわれると微妙だと思いました。
ぼくは以前はUスタンダードプランで契約していましたが、現在はUライトプランにしています。
また、通常の新料金プランであれば、パケットパックに入っておかないとパケット単価が税別0.2円と高額でパケ死一直線です。DoCoMoの場合、かなりリーズナブルなパケット単価のパケットパック90(パケット単価税別0.015円)やパケットパック60(パケット単価税別0.02円)を提供しています。通話できないデータプランではよりパケット単価の安いプランや、基本料が三千円未満のプランなどもあり、二回線目としては面白いかもしれません。

パケットパック90では60万パケット、データプランLパケットプラスでは120万パケットが定額内になります。端末内で通信する分には、かなりのパケット数と言えますので、一ヶ月の利用パケット数を把握しているユーザーなら、青天井だから必ずパケ死の恐怖に怯えるわけではないと理解できるでしょう。

通常のFOMA端末なら、moperaUに入らなくても、moperaで申込みなしに繋がるし、プロバイダは別途契約しているところがあるから、moperaUを契約するのは無駄に思えるかもしれません。しかし、Nokia E61でmoperaでパケット通信したり、Nokia E61でmoperaU契約をせずたとえば@niftyのFOMA接続アクセスポイントで接続する、ということはできません。これはNokia機(NM850iGも同様です)では通常パケット接続のタイプ(PDP type)がIP接続のみ可能で、PPP接続をサポートしていないからです。FOMAのパケット通信にはPPP接続とIP接続があり、日本国内のプロバイダは一般的にPPP接続対応です。moperaはPPP接続、moperaUのみIP接続です。@niftyもPPP接続のみ提供しているため、@niftyでは繋がりません。2007年1月の段階で、FOMAからのIP接続可能なアクセスポイントを提供していることを明示しているプロバイダは、IIJmioモバイルアクセス/3Gくらいしか見つかりませんでした。今後各プロバイダがPPP接続だけでなくIP接続に対応したFOMAアクセスポイントの提供を行えば、moperaU契約をしなくても、Nokia E61でパケット通信が可能になります。なお、mioモバイルアクセス/3Gは、月額料金420円(税込)の固定料金で、moperaUのUライトプランより高いですし、メールアドレスも付いておらず、Web圧縮サービスもありません。

DoCoMoのmoperaUに加入すれば、Web圧縮サービスを追加料金無料で設定できます。Web閲覧時にJpeg画像の圧縮率を(5段階の設定を選んで)上げたりして、パケットを減らすことができます。パケット代節約には強い味方です。



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さてmoperaUの設定です。
アクセスポイントの新規作成で、接続名は任意なので「moperaU」等、適当につけます。データペアラはパケット接続を選び、アクセスポイント名は「mopera.net」と正確に入力します。
ユーザー名とパスワードは本来moperaUの接続ユーザー名とパスワードを入れればよいのですが、FOMAカードを挿した端末で接続する場合は、何を入れておいても接続できてしまいます。なので適当に「mopera」とか入れておいても接続可能です。
moperaUではこれだけで、詳細設定等いじらなくても普通に繋がります。

moperaUでなく、IIJmioモバイルアクセス/3Gの場合、アクセスポイント名は「iij.ad.jp」、ユーザー名はPPPログイン名(モバイルアクセス/3Gサービスコード@iij.ad.jp)、パスワードはモバイルアクセス/3G申込み詳細設定時のパスワードを入れます。

DoCoMoの場合、iモードサイトの利用も、iモードメールの利用も、Nokia E61スタンダード版では不可能です。これらは国際的なデファクトスタンダードではないので、Nokia E61スタンダード版では対応していません。
通常のPC用のPOPメールは普通に設定可能ですが、携帯電話メッセージングサービスというかプッシュメールというか、送ったら(遅延してなければ)すぐ届くケータイメールであるiモードメールがNokia E61スタンダード版では利用不可能なのは購入前によく理解しておく必要があるでしょう。
プッシュメールにE61が対応していないのではなく、MMSやExchange MailやBlackBerry ServiceやIntellisyncといった様々なプッシュメールサービスにNokia E61は対応していて、それが売りなのですが、日本ではiモードメールの方が普及していて、iモードメールには対応していないのです。



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FOMAカードをNokia E61スタンダード版にさしてパケット通信する場合は、moperaUを契約し、moperaU用アクセスポイントの設定をすれば完了です。

なお、Nokia E61は800MHz帯のFOMAプラスエリアには対応していません。



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さて、Windows PCから、Nokia E61をBluetoothモデムとして利用し、ダイヤルアップ接続する手順も触れておきます。moperaUの設定方法のページに基本的な情報があります。
Bluetoothでペアリングして、携帯電話からのダイヤルアップ接続を作るのですが、ダイヤル先の電話番号は「*99#」になります。「*99***3#」ではありません。



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アクセスポイント名である「mopera.net」を設定する必要があります。これは、モデムの詳細設定の追加の初期化コマンドの設定で行います。



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ATコマンドに追加します。
「+CGDCONT=1,"IP","mopera.net"」
と記述します。
これで、Windows PCからNokia E61をモデムとしてダイヤルアップ接続ができるようになりました。



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次にSoftbankの場合です。

標準的なパケット接続のアクセスポイントであるVFJP Access Internetは自動で作られます。これをそのまま利用すれば良いでしょう。
設定内容やパケット単価については、Softbankのサイトでモバイルデータ通信として紹介されています。

ホワイトプランやゴールドプランはパケット単価が税別0.2円と高価な上、パケット単価が安価になる付加契約がないので、パケ死一直線です。唯一、ブループランならDoCoMoと同等のパケット割引であるパケット90やパケット60が用意されています。
通話やSMS/MMS等が使えないコネクトカード契約もありますが、DoCoMoのデータプランと比べると高額なプランが中心のようです。

自動で作られ、設定が公開されているVFJP Access Internet以外に、スマートフォン(X01HT)専用のアクセスポイントや、Y!ケータイやS!メール専用のアクセスポイントがあるようです。
しかしこれらはSoftbankがサポートしていない上、設定しても実際問題使えないようにされていたり、運用が突然変更になったりして、価値は低いです。

Softbankの場合、自動で作られるVFJP Access Internetを利用し、VFJP Access Internetのパケット単価が安価なプランを選択するのが現実的でおすすめです。



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Windows PCからNokia E61をBluetoothモデムとして利用しダイヤルアップ接続でアクセスインターネットのパケット通信を利用する手順を紹介します。
Bluetoothプロトコルスタックによって違いますが、この画面は東芝のプロトコルスタック用に用意された設定画面です。



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ダイヤル先番号は「*99#」です。ソフトバンクのサイトにアクセスインターネットとして公開されている通り、ユーザー名に「ai@softbank」、パスワードに「softbank」と設定します。以前のai@vodafone/vodafoneでも使えました。



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モデムの詳細設定の追加の初期コマンドの設定も行います。



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ATコマンドに追加します。
「+CGDCONT=1,"IP","vodafone"」
と記述します。



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無事ダイヤルアップ接続できました。



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さて、現状利用価値は低いですが、WAP(Y!ケータイ)やMMS(S!メール)の設定がSoftbankではなくユーザーサイドで公開されているようです。
実使用上、何が問題なのか明確にするために触れておきます。



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まずMMSです。
unlock.jpのVodafoneLive!接続情報のページに従い、アクセスポイントを設定します。
MMSで利用するアクセスポイントは、ホームページを設定する必要があります。ここを設定しておかないと、メールのMMS設定のアクセスポイント一覧に出てきません。また、FOMAでのmoperaUやIIJmioでは認証が安全でも繋がりますが、Softbankの場合認証は標準にしないと接続できません。



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アクセスポイントにプロキシを設定するときは、左ソフトキーから詳細設定を選びます。



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詳細設定画面で、ネットワークの細かい設定ができるようになっています。



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アクセスポイントを作成したら、メールの設定でMMSのアクセスポイントにそれを指定します。MMSを使わないときはMMS受信はオフにしますが、契約ネットワークで自動にすればMMS自動受信するようになります。

さて、この設定で問題なくMMSの送受信ができるようになりましたが、これはぼくが関西在住だからです。関西では可能です。しかし、関西や北陸や九州で可能だからといって、東京で可能というわけではありません。東京ではこの方法でMMSの送受信ができるようになりません。SMSはもちろん普通に可能ですが、MMSは不可です。大垣から東の住人は、この方法で設定してもMMSを普通に自動受信したり送信することができません。
関西でも、去年の夏までは東京同様MMSが使えませんでした。もちろんS!ベーシックは契約して、SHなどの国産機ではMMS(S!メール)が使えるのに、Nokia機(6630)スタンダード版では使えなかったのです。ある日突然使えるようになりました。S!ベーシックを契約し、料金を払って利用している正規ユーザーなのに、サポートされていないので、またある日突然使えなくなるかもしれません。設定をして関西では使えていても、中部以東に移動すると使えなくなります。
使えなくなるというのは、網の方で、UAをチェックして、Vodafone/Softbankの販売した端末のUAを名乗っている場合は通して、Nokiaスタンダード版のUAの場合は通さない、という処理をしているからのようです。
UAで判定して除外されると、日本の法律(電波法等)に正しく従い他社(ノキアジャパン)から販売されている電話機であってSoftbankとS!ベーシックの契約をして料金を払っているユーザーであってもMMSが利用できなくなるわけです。

なお、Nokia E61スタンダード版に標準搭載されているメールソフトには、UAを自由に設定する機能はありません。



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WAPについても、UAによって制限がかけられていて使えません。これは今のところ関西と関東で地域差はなく制限されているようです。



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アクセスポイントを設定しても、標準ブラウザやOperaやOpera miniでY!ケータイの画面を出すことはできません。



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有料コンテンツを(もちろんきちんと料金を払って)利用しようと、UAを変更できるブラウザ(シェアウェア)Minuet Browser (PDA Edition) を試します。



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トップページが中途半端に表示されました。これはブラウザの機能の問題です。二ページ目以降は表示もされませんでした。このブラウザの機能では無理のようです。
UAの設定変更をする前は、WAP用アクセスポイントからどこへも接続できませんでした。



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WAPについては、少し別の側面があります。まずWAPは本来のWeb接続とは異なり、携帯電話専用の軽量コンテンツでした。記述言語も最初はHTMLではなかったくらいです。iモードの成功によって、cHTMLのケータイサイトがWAP2.0ではサポートされ、一見通常のWeb閲覧と似たようなことができるようになりました。従来のWAP1.xベースのサービスでも、HTMLをゲートウェイサーバーで変換し、携帯電話でもWebを見るかのようにケータイサイトを表示できるようになりました。
そもそも携帯電話の貧弱なメモリやCPUで解釈できるよう、WAPゲートウェイはコンテンツの大きさに制限を設けたり、本来のWebサイトのHTMLの中身を(中途半端に)解釈して再構成したり、ポートはほとんど開けていなかったりと、本来のTCP/IP接続によるWeb接続とは異なるものでした。
VFJP Web接続の前提はこのような環境であるため、たとえUAを変更し十分な機能のブラウザで接続しても、よしんばSoftbankが設定を公開してUA制限をやめても、元々が非常に制限の大きいもので、いわゆるPCサイトブラウザだったりWebブラウザ以外のたとえば2chブラウザやIPフォンやメッセンジャーが普通に通信できるはずもないものなのです。



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専用のWAPブラウザ専用でないアクセスポイントとして、スマートフォンX01HT用のアクセスポイントopenがあります。こちらはどうでしょうか。



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openアクセスポイントの設定は公開されていません。アップデート前のX01HT正規ユーザーなら、X01HTの設定を見ればパスワードも含めて書いてあります。ただしこれは3月までしか使えない設定で、4月以降はパスワードも読み取れない新しいIDでしか接続できなくなるようです。つまり4月以降は設定が分からず繋げることが不可能です。

openアクセスポイントはWAPブラウザ専用でなく、スマートフォン上で動く様々なアプリで利用する可能性があるため、Web通信の内容をWAPゲートウェイサーバーが解釈し直したりはしないので、利用範囲が広がります。しかし、X01HT購入から今までの運用実態からすると、SSLを中途半端に使えたり、全く使えなくなったり、ある日突然普通に使えるようになったりと、運用に信頼の置けるものではないようです。そもそもX01HT以外で正式にサポートされていないものを使おうとしても、満足なサービスを受けられようはずもありません。

このような事情で、X01HT専用のopenアクセスポイントも、建前も実際も利用できないと考えるのが適切です。



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Nokia E61では独自に通信を行う様々なアプリケーションソフトが動作します。通信をきちんとできる状態で活用してこそスマートフォンが活きてきます。

Softbankのホワイトプランは大変魅力的で、ぼくはこれでSoftbankの経営者を見直しました。歪んだ日本のケータイ事情を適正に近づけるための大きな一歩です。実際、Nokia E61スタンダード版を買っているのだから、携帯電話端末に5万円以上を支払うのは適正な価格だと考えていて、逆にDoCoMoやauの基本料が異常に高額に思えています。
残念ながら、ホワイトプランには、毎月6千円や9千円を支払うかわりにVFJP Access Internetのパケット単価が安くなるパケット60やパケット90といった付加サービスが使えません。

パケット90あたりだと、十分単価が安いため、定額である必要はなく、青天井でもスマートフォンの活用に支障がありません。ホワイトプランにパケット60やパケット90が付加できれば、Softbankに毎月1万円以上を喜んで支払ってNokia E61を使っている自分が容易に想像できます。



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文市(あやち)=青野宣昭